英語のルーツとの関係から
Wulfilaのゴート語訳の聖書
英語史の授業の最初には、インド・ヨーロッパ祖語から現在のさまざまな言語が派生して生まれてきた過程についての説明があると思います。この際に、これらの言語はいくつかのグルーブに分類されていて、英語がゲルマン語のグループに属していることが示されます。さらにゲルマン語は、東ゲルマン語、北ゲルマン語、西ゲルマン語のグループに分かれ、英語はこの中の西ゲルマン語のグループに所属しています。
このあたりで興味深いのが東ゲルマン語のグループです。通常、現在は死語となったゴート語だけがこのグループに振り分けられています。しかしゴート語はゲルマン語の歴史を見る上で、大変重要な言語です。というのも、大変古い文献として、Wulfilaによる聖書の翻訳(4世紀)が残されているからです。その画像は、こちらのページで見ることができます。Wulfila projectの中のこちらでも、テキストを見ることができます。Wulfila projectの画像は、こちらをご覧ください。
YouTubeにThe Silver Bible at Uppsala University added to Memory of the World Registerという動画があり、比較的詳しい説明がされていますので、ご利用ください。写本を保持する観点から、写本部分の照度がかなり抑えられていますが、だいたいの様子はわかると思います。
翻訳テキストそのものに関心がある場合は、こちらのYouTube(Alexander Arguelles)で書き起こされたものを見ることができます。
William Jones という人物
インド・ヨーロッパ祖語という着想のどこがすごいのか?!—近代言語学の祖と言われるSir William Jonesはどのような人物?【井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル 第193回 】 — 井上逸兵先生と堀田隆一先生のYouTubeの中でも、William Jonesが取り上げられています。比較言語学の発展のきっかけを作った William Jones (1746-1794) の功績と、そのどこに注目するとよいのかがわかりやすく解説された動画となっています。15分程度で重要なポイントをおさえたお薦めの動画です。