Connected Papers
アカデミック・ペーパーの関係を可視化するツール
Connected Papersはアカデミックな論文の関係を可視化する大変便利なサイトです。無料版だと月に5つまでしかマップを作成できないところが残念ではありますが、ある特定の論文に関心をもったら、それに関連する論文にどのようなものがあるかを、マップの作成により探索することができます。
先ずは最初の画面で、著者名やキーワードから関連する論文のリストを作成します。このリストだけでも引用回数等の情報が掲載されているので、文献リストを作成する上で、かなり参考になります。次は、そのリストからマップを作成して、さらに関連の論文を探すという流れになります。
このツールを使ってみての感想は、当然ながらメジャーな雑誌に掲載された論文はリストの中に上がってくるのですが、その次によいのは、大学の紀要等も含めて、ネット上で読むことができる論文ということになります。本当にロングテールの時代が来たことを実感すると同時に、ネット上に情報がなければ、ほとんど意味をもたない時代になりつつあるというのを実感します。
また分野によっては研究が細分化しているため、十分や引用数や参照数がなく、マップが作成されても、相当に関連性が薄いものが関連付けられてしまうという状況もあると感じました。そういう分野では、Connected Papersで作成されるマップは、あくまで参考程度にしかならないということもあるかと思いました。論文の主旨とは異なる部分がキーワードとして認識され、そのキーワードと関連がある論文がマップで近くに置かれているというような状況です。
とはいえ、ネット上での情報の掲載期間が長くなってくれば、それだけ精度が上がってくるわけで、その意味では、このようなツールの意義は大きいと思います。情報が情報を鍛えていくということが今後ますます加速していくのだろうと思います。