Electronic Corpus of Anonymous Homilies in Old English
多数の国を巻き込んだ一大プロジェクト
最近、古英語関係のデータベースの構築が大々的に進展してきているように感じます。ある意味、古英語が身近な存在になろうとしているとも言えるでしょう。Electronic Corpus of Anonymous Homilies in Old English (ECHOE) もそのようなデータベースの一つで、対象を”Old English anonymous and Wulfstanian homilies”(ウェブページより)としています。総語数557,995ということで、コーパスも備えたデータベースということもできるでしょう。teamのところから見ることができるように、国境を超えた大プロジェクトになっています。データベースは現在、ゲッティンゲン大学のサーバーに置かれています。
337の写本のトランスクリプションがデジタル形式で閲覧可能で、それぞれを単独で見ることもできますし、compareの機能を使えば、比較しながら閲覧することも可能です。さらに語数や写字生の数など、数値的なデータもグラフとともに提供され、人名からの検索も可能です。検索ツールの一つになっているplacesは、写本の場所ではなく、homiliesの中に出てくる地名です。このように、資料へのアプローチの方法として多様なツールが用意されているところが大変魅力的です。