図書館と開館時間

図書館の開館時間は長いか短いか

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、図書館の開館時間は長いか短いかです。図書館というと本を読むところという印象が強いかもしれませんが、実際には図書館に長時間滞在して勉強をするというのは、大学等の図書館のもっともオーソドックスな使い方です。図書館が閉館するまで図書館で勉強をして、家はくつろぎの場と決めている人もいるでしょう。ですから、大学図書館の多くは夜遅い時間まで開館していて、結果的に開館時間は通常のお店やその他の施設よりも大変長くなっている場合が少なくありません。

一方で、特殊な目的のために文献を提供している図書館などでは、開館時間が著しく短いことがあります。Cambridge大学のMagdalene CollegeにあるPepys Libraryは、その一つと言えるでしょう。

詳細はホームページにありますが、この図書館は17世紀のプライベートな図書館として創設され、有名なSamuel Pepysの日記のオリジナルを所蔵していることで知られています。その他にも中世写本等、大変貴重な資料を所蔵しています。開館時間は季節によって異なりますが、概ね14時から16時の2時間。多くの人が一緒に作業できるスペースや椅子もありませんので、基本的には事前に予約をして訪問することになります。

2019年に共著として出版した

Mayumi Taguchi & Yoko Iyeiri (eds.), Pepysian Meditations on the Passion of Christ: Edited from Cambridge, Magdalene College, MS Pepys 2125 (Universitätsverlag Winter, 2019)

は、この図書館に何度も通いながら文献調査をして書き上げたものです。夏休み等を利用してケンブリッジに出かけても1日に2時間しか調査ができませんので、合計でかなりの日数を要したと思います。2010年にプロジェクトに参加し、上記の本が出版されたのは2019年です。一方で、図書館での調査の前後の時間にケンブリッジの街中を歩いたりカフェに寄ったりという余裕があったのはそれなりにありがたいことではありましたが。このような図書館では、写本等の知識を有する専門職の人が短時間だけ働いているというケースが多いようです。