あべのハルカス美術館 — Hiroshige

広重を堪能する時間

あべのハルカス美術館でHIROSHIGEを見ました。とにかく人が多く、そして作品も多かったです。全体で8章に分かれていて、最後にビデオもありますので、相当時間をかけて見る覚悟をしていく必要があります。もちろん見ごたえもあります。広重作品の全貌を見ることができる勢いです。

順番に見ようとすると人の多さに圧倒されて、なかなか前に進めないという問題も生じますので、とりあえず会場を一回りし、そのあとまた最初に戻って(あるいは戻りながら)気に入った作品をゆっくり見るという方法がよいかと思います。

洗練された多数の作品のなかに、一部は粗削りな作品もあり、一部は、写真撮影も可能です。粗削りな作品にも広重の人間性を感じます。

この時代の版画が大量に海外に出たことはよく知られているところですが、今回もジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵の作品が大量に里帰りしていました。ちなみに、マンチェスターに滞在していたときにも、人々が広重のことをよく知っていて、実際に街中の美術館でも常設展として展示されていました。

このときに歌川広重となっていたのに気づきました。今ではこちらの方が当たり前になっていましたが、私は安藤広重の世代です。マンチェスターの学芸員の方とこの話をしたのを覚えています。いつ頃、名前が変更されたのだろうと思って検索をしてみたところ、太田記念美術館のサイトにこの話題がありました。1980年の『要説日本史 再訂版』(山川出版社)では、「安藤(歌川)広重」となっていたのものが、1982年の『日本史 新版』(山川出版社)では、「歌川(安藤)広重」となっているそうです。今後は、「広重」とのみ言うことにしたいと思います。

YouTubeの美術史チャンネルに広重の紹介がありましたので、貼り付けておきます。シリーズになっていますが、以下のものはその最初のもの、日本橋の紹介です。

広重と言えばやはり東海道五十三次ですね。あべのハルカス美術館のショップではお茶漬けも販売されていました。センスがよいです。