自然豊かな海と山の風景
那智勝浦は海も山も
那智勝浦といえば、日本三名瀑に数えられる那智の大滝。ということで那智勝浦に行きながら滝を見ることなく終わることは少ないと思います。しかしこの一帯、自然が大変豊かで他にも観光スポットが多く、時間をかけてゆっくり巡りたいとことろです。
そもそも那智の滝(写真)といっているものは、一の滝と呼ばれるもので、那智の四十八滝の一つです。名瀑が見られるところでは、滝がいくつも群をなしている場合が多く、この場所もそのような風景の一つと考えてよいでしょう。
さらに、那智の滝、那智神社を含む霊山に向かう道は、熊野古道のルートの一つでもあります。夏場は、長距離を歩くのには少し勇気がいりますが、季節がよい時期を選べば、山歩きも楽しむことができるでしょう。登りが多く体力が必要なので、バスで一気に登ってしまうのも、もちろん合理的な選択ではあります。JR紀伊勝浦駅の隣に観光案内所があり、その向かいがバス乗り場になっているので、どちらかで説明を聞いて、ルートを選択するのがよいと思います。どちらの窓口も大変親切でした。バス停から滝へ向かう道(写真)も開放的で気持ちよく、森林浴になります。ただし帰りは上り坂なので少し覚悟が必要。
少し余力があるのであれば、海の方にも目を向けてみたいところです。海に浮かぶ島々にはホテルもあるので、そのホテルに宿泊するとすれば、ボートで渡るときに海の美しさも堪能することができます。もしそうでないのであれば、紀の松島めぐりをしてもよいかもしれません。天気がよければ、風のあたる2階席でゆっくり島々の風景を楽しむことができます。今回は、観光に来ていたフランス人の家族と一緒になりました。
紀伊半島の先端はアクセスに大変な時間がかかるため、つい足が遠のきがちになりますが、行ってみるといつもその素晴らしさにいつも感心します。人がやや少なめのところがよいのかもしれませんが、いろいろな見どころを上手に連携することができれば、大変な魅力をもった観光スポットとして、世界から人々を引き寄せることができるように思います。
観光の促進にはそもそもの自然の美しさや歴史に加えて、それを観光地としてプロデユースする人の力が必要だと思います。最初の二つはすでに百点満点以上なので、三つ目のところにもう少し伸びしろがあるという印象です。
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