食の文化 — 塩
村上譲顕著 『日本人には塩が足りない』(東洋経済新報社、2009年)
減塩ばかりが意識される中、少し異なる角度から塩のことを考えるための本です。塩の効果に焦点が当てられていて、ちょっとびっくりの情報もありました。
本のテーマにかかわる部分を引用してみます。
「今の日本人はみんな、塩についてとんでもない誤解をしているのです。塩は人間の体に欠かせないものです。特別な場合を除き、減塩などせずにしっかりとらなければいけないのです。」 (p. 3)
目次も掲載しておきましょう。
序章 塩で健康を取りもどした私の体験
第1章 病気の原因は「体内環境」の乱れにあった
第2章 「塩をとれば高血圧になる」は常識のうそだった
第3章 塩不足が日本人の健康をそこねている
第4章 塩でもっとキレイに、健康になる!
第5章 塩の上手な選び方・とり方
付記 「自然塩復活運動」と「自然海塩」の物語
マーク・カーランスキー(著)『塩の世界史――歴史を動かした小さな粒』
塩が世界史の中でどのような役割を果たしてきたか、がとにかく膨大な情報とともに提示されています。スケール感がとても大きいです。上下二冊の構成になっていますので、かなり気合を入れて読まないといけません。