標準英語についての考え方

Received Pronunciation = RP

RPは、イギリス英語の標準的な発音(文字通りは容認された発音)として、ある種のステイタスを与えられています。最近は、BBCのアナウンサーもそうではない人が増えてきていると感じますし、以前ほどこの発音への求心力はなくなってきていると感じます。もともとRPを話す人たちの人口も少ないですし、標準というには若干無理があるような気がします。象徴的な存在であったことは確かですが。

Suzanne RomaineのLanguage in Society: An Introduction (Oxford, 2nd edition, 2000)に、このRPについて、面白いことが書かれています。

“There is a story (possibly apocryphal) about Daniel Jones, a phenetician largely responsible for establishing the use of the term RP in its present sense and who based his description on his own speech. Upon being asked how many RP speakers there were in his department at London, he replied after a pause ‘two’. He did not, however, reveal the identity of the second person”. (p. 20)

標準英語の変化

How English Became Englishを著したSimon Horobinが、標準英語の変化について語った動画 How are the standards of English language changing? にリンクを張ってみます。標準英語が社会の取り決めで、論理的でない面を含んでいること、また標準英語自体変化するものであることが、短い動画の中で簡潔に語られています。YouTubeのチャンネル名は、Oxford University PressのOxford Academic.

What is English and Why Should We Care? – Tim Machan, Professor of English

こちらは英語全般について各方面の研究をしておられるTim Machan氏の動画です。言語の変化や標準化についてざっくりと短時間で話しておられます。Machan氏は中英語など文献学的な分野でも多数で多様な研究成果がありますが、言語の歴史全体を眺望するような話も得意としておられます。短い動画の中にエッセンスが凝縮されている感じです。

コトバの面白さ

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