「動く」

鬼丸昌也(著) 『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』(こう書房、2008年)

NGO「テラ・ルネッサンス」を設立し、その理事長をつとめる鬼丸さんの著書です。以前にも一度読んだように思いましたが、もう一度読んでみました。まずは「動く」ということが至るところで強調されています。惰性に陥っていると思ったときには、読んでみるとエネルギーをもらえる感じがします。

本から、2か所ほど引用してみます。数字についてコメントもなるほどと思う面があります。たしかに、「1」ではあまり動かない感じがします。もちろん「0」よりは大きな前進であることには間違いないのですが。「2」だと、だいぶ違います。「3」だと本格的に動き出すという感じでしょうか。(2013年)

「普段あまり縁起をかついだり、ジンクスを重んじたりすることはないほうなのだが、一つだけ大切にしている数字がある。それが「3」という数字。/ 何かを始めるときには、三回もしくは三年続けることで、必ずティッピングポイントを超えることができると信じている。」(p. 146)

「ただ、一つ言えることは、未来に結果を見ようと思ったら、「今」動き出すしかない。/「今」始めないと、未来に結果をみることはできないのだ。」(p. 173)

以下は、目次です。活動記録にもなっています。

PROLOGUE
すべての人に未来を作る能力(ちから)がある

CHAPTER 1
地雷との出合い、それがすべての始まりだった
 COLUMN 「悪魔の兵器」地雷

CHAPTER 2
今、この瞬間にできること。それは「伝えること」
 COLUMN 子ども兵増加の一因「小型武器」

CHAPTER 3
パンドラの箱をあけて最後に残るもの。それは「希望」
――ウガンダの子ども兵が教えてくれたこと
 COLUMN 世界には30万人の子ども兵がいる

CHAPTER 4
出会いを大切にすると、わらしべ長者のようにふくらんでいく
 COLUMN アフリカの紛争と資源

CHAPTER 5
NGOだからこそ求められる本物の経営力
 COLUMN 「第二の地雷」クラスター爆弾

CHAPTER 6
すべての生命が安心して生活できる社会をこの目で確かめたい
――僕がNGOを続けてきた唯一の理由

EPILOGUE
「自分にできること」を積み重ねた、その先に ・・・

黒川伊保子(著)『「ぐずぐず脳」をきっぱり治す!人生を変える7日間プログラム』(集英社、2016年)

同著者が書いた『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』(新潮新書)がとてもよく記憶に残っていましたので、「ぐずぐず脳」も購入してみました。脳のコンディションを整えるのに、日常的な営みをいかに正していくかがカギになることがよくわかります。

<引用>
「要は、無意識の領域に、ネガティブ回路をつくらない、ということ。そのためには、意識的につくるポジティブ思考なんかじゃなく、何でもない生活習慣が大事になってくる」(p. 43)

ちなみに、プログラムのところだけ目次から引用しておくと、

1.夜のてっぺん(午前0時)は寝て過ごす
2.朝、5時45分に起きる
3.寝る前の甘いもの、アルコールをやめる
4.朝の卵は金
5.足裏を磨く
6.ひとり活動をしてみよう(一日1時間、孤高の時間を持つ)
7.ブレーキ言葉を使わない
8.人をとやかく言わない
9.人にとやかく言われよう
10.くよくよしたら、とにかく寝てしまう
11.身体を動かす
12.ときどき後ろ向きで歩いてみる
13.ダンスか外国語か楽器を習ってみる
14.自分しか話せない得意分野をつくる
15.口にだして言ってみよう
16.最終目標はハグ。自分も相手も抱きしめよう

著書の中では、この1~16がなぜよいかが、詳しく書かれています。