The Oxford English Dictionaryの使い方
OED Text Visualizer
OED Text Visualizerという大変便利なツール(beta版)があります。ボックスるに投入した英文(500語以内)がどのような単語から構成されているかをOEDの情報をもとに提示してくれます。初めて利用するときは、年代を投入することの意味がわかりにくいかもしれませんが、実際にやってみると、わかります。古英語から現在まで使用されている語、近代英語になって英語に借用された語、など、さまざまな語を組み合わせて英語の文章が構成されていることがわかります。
OEDで使用されている略号
辞書では、さまざまな略号を使用します。もともと紙の辞書ではスペースを節約することが大変重要でした。デジタル化が進んだ現在では、略号の使用はそれほど重要ではないのかもしれませんが、慣習により、まだ略号の使用は続いています。OEDについては、その数が大変多いので、OEDのサイトのAbbreviationsのページで確認する必要がでてくるかもしれません。
OEDにおける古英語の取り扱い
英語の語彙の歴史を網羅的に提示することを意図して編纂されたOEDですが、古英語部分の取り扱いについては、Old English in the OEDの記載を確認しておく必要があるかと思います。1150年以前の文献資料に出てくるものについて、必ずしも網羅的であることが意図されていないことに注意が必要です。また、ここでの記載で当初は古英語が1250年までと考えられていたというのも、また別の意味で興味深いと感じます。
The Historical Thesaurus of English
The Historical Thesaurus of Englishは、OEDをもとに作成した史的thesaurusです。現代英語で作文をする際に適切な語彙を探すためにthesaurusを使用することがあります。The Historical Thesaurus of Englishは、これに時間軸を追加した、壮大な語彙のネットワークを提供してくれます。グラスゴー大学のプロジェクトの成果ですが、現在はOEDのサイトからも自由にアクセスすることが可能となっています。ただし、OEDのサイト内のThe Historical Thesaurus of Englishは、古英語の一部の情報が含まれていませんので、史的研究目的に利用する場合にはグラスゴー大学のサイトのものを利用するのがよいかもしれません。