内藤コレクション

国立西洋美術館の企画展(2024年6月11日~8月25日)

現在国立西洋美術館の企画展「いとも優雅なる中世の小宇宙」が開催されています。内藤コレクションを中心に中世写本(一部印刷本あり)を展示する企画で、一点一点の詳細を観察しながら、まさに優雅な時間を過ごす素晴らしい展覧会になっています。一葉ものの中世写本を多数集めた内藤氏(筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授)のコレクションが国立西洋美術館に寄贈されたことで、多くの人が実物の中世写本の世界を楽しむことができるようになりました。

金箔が張られたものも多く、中世の写本に特有のブルーと赤のコントラストが美しい写本が多いです。入口のところのビデオで中世写本の制作過程を学ぶこともできるようになっていますので、まずこれを見てから展示室に入るのがよいかと思います。

展示されている写本のほとんどが撮影可能(もちろんフラッシュなし)と寛容で、入り口付近を除いてはそれほど混雑もしていませんのでゆっくり歩いて周り、ときどきは後戻りをしてまた気になったものを再度鑑賞することもできます。期間も長めに設定されていますので、東京に住んでいない方々にも鑑賞に出かけやすくなっています。

YouTubeに関連のビデオがありました。こちらも紹介しておきたいと思います。

ちなみに、この機会に国立西洋美術館の常設展もゆっくりと鑑賞しました。ポリシーにしたがって着実に絵画の購入がなされているようで、こちらの方もとても充実したコレクションになっていると感じました。