Samuel Johnson’s Dictionary (1755)

英語の語彙を「網羅的に」取り上げた本格的な英語辞書、Samuel Johnson’s Dictionaryが、オンライン上で検索できるようになりました。フォリオ版が図書館に入っている大学も多いと思いますが、オンライン上での検索ツールが提供されたのは、さすがに助かります。

早速musick(この綴りでないとヒットしませんのでご注意)を検索してみると、ShakespeareやMiltonからの引用例があがってきます。

Johnsonがbarbarousだと言っているというnowadays (cf. Kate Burridge, Blooming English, p. 115) をこのサイトで検索してみると、たしかに “This word, though common and used by the best writers, is perhaps barbarous” と書かれています。

いろいろ楽しめそうです。Prefaceも画像で読むことができます。

英語辞書の駆け出しといえるCawdreyのTable Alphabeticall (1604)からJohnsonの辞書への変化について、C. Kay and K. Allan, English Historical Semantics (Edinburgh, 2015) では、”In the course of the seventeenth century, they became larger and more sophisticated, culminating in 1755 in Samuel Johnson’s Dictionary of the English Language, which contained over 40,000 words compared to the 2,500 defined by Cawdrey” (p. 18) と述べられています。

いうまでもないことですが、歴史的な方針を取ること、例文を過去の文献で実際に使用されたものから収集するJohnsonの辞書のありかたは、OEDにも受け継がれていきます。英語辞書の一つの伝統の構築に貢献した辞書でもあります。