古英語を一人で学ぶ — グロッサリー
研究者が利用する本格的なものとして、Bosworth-Toller Anglo-Saxon DictionaryやDictionary of Old English等もネット上にありますが、有料部分があったり、ファイルの読み込みが遅かったりして使用しにくい部分がありますので、以下では、学習者も使用しやすいネット上の辞書をいくつか紹介します。。
Old English to Modern English Translator
Old English to Modern English Translatorは、古英語から現代英語、現代英語から古英語というように、双方向への訳を確認することができますので、古英語を独習するには大変便利なサイトです。
古典語を学習する際に問題となりがちなのが、辞書に掲載された見出し語の形をどのように推定するかという点ですが、このサイトでは、変化形のまま検索ボックスに単語を入力するだけで訳語と確認することができます。
たとえば、heofonumという形態でそのまま検索すると、
Nominative (the/that se) heofon (the/those þá) heofonas
Accusative (the/that þone) heofon (the/those þá) heofonas
Genitive (the/that þæs) heofones (the/those þára) heofona
Dative (the/that þæm) heofone (the/those þæm) heofonum
のような表が表示されて、語形変化そのものを確認することができると同時に、nominative singularの形がheofonであることもわかります。ぜひ活用してみてください。
グラスゴー大学のSTELLAプロジェクト — Glossary
グラスゴー大学がネット上で提供するSTELLAプロジェクトの中のGlossary部分です。辞書のように普通に引くことができるので、とても使いやすいです。STELLAプロジェクトは、古英語の学習サイトですので、プロジェクト全体を見ることも重要です。文法やテキストについての解説等も有用ですので、Essentials of Old Englishのホーム画面からスタートして、語形変化や文法全般についての学びにも使用してください。
セント・アンドルーズ大学 — Old English Core Vocabulary
St Andrews大学のサイトの中にある古英語の基本語彙のサイト、Old English Core Vocabularyもご覧ください。ページに記載されているように基本語彙に絞ったリストになりますので、古英語を学ぶにあたってはあらかじめインプットしてしまった方がよいと考えられる語彙のリストです。
したがってリストは網羅的ではありませんので、まずはここからスタートして、辞書としては上にあげたOld English to Modern English TranslatorやSTELLAプロジェクトのものを使用しましょう。